表記はこんな感じです。FC-08(FC-6800/R8000)の表記が示す通り、今回入荷したのは11速アルテグラの対策クランクです。
色調が微妙に違いますね。
それと、今気が付きましたが「ULTEGRA」のロゴデザインが違いました。
見た目こそ12Sですが、FC-08はきちんと11速世代のロゴデザインになります。
実物を見比べてもなかなか気付かないと思います。これは芸が細かい。11速世代へのリスペクトがある。チェーンリングのロゴも同様です。
次に裏側を見ましょう。
左側がFC-08、右側がFC-R8100です。
記事を書いてる私も混乱してきましたが
そもそも11速と12速でチェーンの厚みが違いますし変速のタイミングやポイントが異なるのでチェーンリングのピンの箇所が異なりますね。
アーム自体はほぼ同じです。
クランクのシャフトはどうでしょう?
まずFC-R8000ですが、シャフト穴がクランクアーム裏側まで空いてます。
一方で対策品のFC-08は穴が塞がれてます。
憶測ですが余計な水分が入らないように対策をしたのかと。
シャフトの仕様変更にともない、クランクキャップも変更になりました。
手前がFC-08のキャップです。長さが違うのみで質感は同じ。
最後に左アームを裏面からチェック。
Oリングの色が違うだけでほぼ同じですね。
さて、ディティールチェックと比較が済んだところで本題です。
「今、使っている11速アルテグラのクランクから見た目が12速っぽくなるのはわかった」
で、
「対策品と重量はいくつ違うの?交換すると重くなるの?」
という質問が多く予想されるのでチェックしてみましょう。
今手元にあるR8000とFC-08、ともに50/34Tの170mmで未使用品、比較条件は同じです。
まずはFC-R8000から計りましょう。681gでした。
そして対策品のFC-08は・・・・714gでした。
割れない対策をした=耐久性向上なので、重たくなるのは仕方ありませんが、
11SアルテグラのFC-R8000から対策品のFC-08へリコール交換すると
40g弱、重たくなります。
(クランクキャップ単体で4g違いましたがクランク毎に個体差はあると思います。)
ここまで来たら左右別に計ってみましょうか。
まずはFC-R8000の右側は479gでした。
そして対策品のFC-08の右側は516g
左側のクランクアームはどうでしょうか。
196g。なんと同じでした。
どちらかというと力が大きくかかるのは駆動側である右アームなので
これはお咎めなしです。
最後に今回のリコール対策品についてまとめました。
①今、11速世代のアルテグラ(FC-6800・FC-R8000)をお使いの方はクランクの見た目が現行の12速アルテグラに近いものとなる。
②対策品に交換すると少し重くなる
今お使いのクランクのデザインが大きく変わる事について、ロードバイクの顔ともいえるパーツですから賛否両論があると思いますが、まずは安全性が第一です。
改めて、今回の無償点検および交換対象となるクランクは下記の通りです。
当店はスペシャライズド唯一の認定中古車制度となりますが、
当該クランクの点検ならびに交換作業は全てのバイクブランドとモデルが対象となります。(バイクの状態によりお受けできない場合もございます)
該当するクランクセットをお使いの方は是非、スペシャライズドCPOまでお越しくださいませ。
(当店は完全予約制での営業となります。予約フォームはこちら)
よろしくお願いいたします。